事例01:大阪大学大学院
基礎工学研究科機能創成専攻 非線形力学領域 材料構造工学講座
堀川 准教授 様
金属材料中の微量水素の測定について(水素脆性研究用途)
概要
導入の背景
- 水素環境に暴露された構造材料の安全性の保証や耐水素脆化材料の開発が盛んです。
- アルミニウム及びアルミニウム合金は一般的に環境水素脆性を起こしにくい耐水素脆性材料に位置づけられています。
- 一方で、環境中からアルミニウム合金表面近傍に水素原子が取り込まれた場合は、水素脆性を生じさせると考えられています。
- 当講座は、アルミニウム合金環境の水素由来によってもたらされる破壊への水素の作用を考察するため、SGC®(SGHA-P2-A)を導入し研究をしています。
経緯
- 水素脆性研究には、ガスクロマトグラフ昇温脱離水素分析装置(通称:TDA)が必要です。
- 既存の熱伝導度検出器(TCD)ガスクロマトグラフが稼働している中、低濃度に高感度の水素分析装置を探していました。
- そのような中、NISSHAエフアイエス製SGC®(SGHA-P2-A)に辿り着き、既存昇温炉と接続し、一桁ppb領域の水素濃度まで計測出来ることが分かり導入を決定しました。
- 現在は複数台導入し、水素脆性研究用途で使用しています。
成果
- 低濃度に高感度な水素分析装置であり低温側の水素放出データを取ることが可能となりました。
- 取扱い方法が簡易であるため、TDA装置が初めての院生でも十分使用できます。
- 研究データは、論文で使用しています。